朝、起きてまだぼんやりしている所に妹から電話が掛かってきた。

「お母さんが苦しがってるから医大へこれから行ってくる!」

数日前から携帯酸素が追いつかない位に呼吸がし辛いと言っていたので、この時は正直そこまで深刻に受け止めていなかった。

けれど、病院へ行って医師の話しを聞いて初めて怖くなった。

「深部肺血栓塞栓症。エコノミー症候群といわれる、脚で出来た血栓が肺に飛んで呼吸が出来なくなってる。次、血栓が心臓に飛んだりしたら、危ないです」

ゾッとした。

母は、これまで緊急入院を何度もしていて、しかし幸いにも大事にならずに退院という事をかなり繰り返していたので、この日も私は軽く考え過ぎていた。

只でさえ難病と肺癌、その他色々な病気を抱えているのだから、何時どうなってもおかしくはない。という事を、忘れていた。

……こうならないと改めて何が大切かを忘れる自分に、本当に腹が立った。

どうか、母を、お守り下さい……。